「葬儀には全部でいくらくらいかかるのだろう」「ホームページに書かれているプラン料金だけで葬儀ができるのだろうか」と、費用について不安を感じる方は少なくありません。初めて葬儀を行う場合、どの費用が必要で、何を基準に見積もりを確認すればよいのか分からないことも多いでしょう。
葬儀費用は、葬儀の形式や参列人数、利用する式場、安置する日数、ご家族が希望する内容などによって変わります。そのため、全国的な相場だけを見るのではなく、「何に費用がかかるのか」「プラン料金に何が含まれているのか」「どのような場合に追加費用が発生するのか」を確認することが大切です。
この記事では、葬儀費用の相場を目安として紹介したうえで、費用の内訳、追加費用が発生しやすい項目、見積もりを見る際に確認したいポイントまで順番に解説します。
筆者 山田 浩貴

株式会社華の誠 代表取締役 山田 浩貴
茨木市・箕面市・摂津市・寝屋川市・門真市に根差した地域密着型の葬儀社。家族葬・一日葬・火葬式など、小規模で無理のないご葬儀を中心に、多くのご家族様のお見送りをお手伝いしてまいりました。市営葬儀・規格葬儀・市民葬儀・組合葬儀などの公的制度にも対応し、地域の特性に合わせた最適なご提案が可能です。
突然のことで不安を抱えるご家族様にも安心してご相談いただけるよう、費用や流れをわかりやすく丁寧にご案内することを大切にしています。
葬儀費用の相場は約97万円|ただし金額だけで判断しないことが大切
株式会社鎌倉新書が2026年に公表した「第7回 お葬式に関する全国調査」では、葬儀費用の総額は96.73万円という結果でした。
| 費用の項目 | 金額 |
|---|---|
| 葬儀の基本料金 | 72.02万円 |
| 飲食費 | 11.67万円 |
| 返礼品費 | 13.03万円 |
| 総額 | 96.73万円 |
出典:株式会社鎌倉新書「第7回 お葬式に関する全国調査(2026年)」
※費用に関する調査結果は、第7回(2026年調査)までの結果を中央値で再集計しています。調査対象は直近2年以内に喪主または喪主に準ずる立場を経験した全国の40歳以上の男女2,000名です。
なお、この調査で公表されている総額は「基本料金・飲食費・返礼品費」によるもので、寺院など宗教者へのお布施等は別に考える必要があります。
ただし、この金額は全国調査による目安です。「葬儀を行うには必ず約97万円必要」という意味ではありません。
葬儀費用は、家族葬・一日葬・直葬などの葬儀形式だけでなく、参列人数、利用する式場や火葬場、祭壇、料理、返礼品、安置期間などによって変わります。
相場は「この金額なら安い」「この金額なら高い」と判断するための絶対的な基準ではなく、これから見積もりを確認するときの一つの目安として考えましょう。
葬儀費用の内訳は大きく3つに分けると分かりやすい
葬儀の見積書にはさまざまな項目が並ぶため、初めて見ると「どれが何の費用なのか分からない」と感じることがあります。
まずは、葬儀費用を大きく次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
- 葬儀そのものに必要な費用
- 参列人数によって変わる飲食・返礼品などの費用
- 宗教者へのお礼など、葬儀社への支払いとは別になる費用
葬儀そのものに必要な費用
葬儀形式や希望する内容に応じて必要になる主な費用です。
例えば、次のような項目があります。
- ご遺体の搬送
- 安置
- ドライアイス
- 棺
- 遺影写真
- 祭壇
- 葬儀スタッフ
- 式場使用料
- 火葬に関する費用
ただし、何を「基本料金」や「プラン料金」に含めるかは葬儀社によって異なります。
同じような金額のプランであっても、式場使用料や火葬料などが含まれている場合と、別途必要になる場合があります。表示されている金額だけでなく、その中に何が含まれているのかを確認することが重要です。
参列人数によって変わる飲食・返礼品の費用
料理や返礼品などは、参列される方の人数によって金額が変わりやすい費用です。
例えば、通夜振る舞いや精進落としなどの料理、会葬御礼品や香典返しなどがあります。
打ち合わせ時には10名を予定していても、実際の参列人数が増えれば必要な料理や返礼品の数も増えます。そのため、見積もりを見る際は、「何名分で計算されているのか」まで確認しておきましょう。
宗教者へのお礼など、葬儀社への支払いとは別になる費用
僧侶などの宗教者へ依頼する場合は、お布施やお車代、御膳料などが必要になることがあります。
これらは葬儀社へ支払う葬儀費用とは別になるケースが一般的です。また、金額は宗派や寺院、ご家族との関係などによって異なるため、一律ではありません。
菩提寺がある場合は、葬儀を決める前に寺院へ確認しておくとよいでしょう。
葬儀形式によって費用の相場は異なります
一般葬・家族葬・一日葬・直葬では、葬儀の内容や参列人数が異なるため、費用にも違いがあります。
| 葬儀形式 | 全国調査による費用の目安 |
|---|---|
| 一般葬 | 122.01万円 |
| 家族葬 | 96.39万円 |
| 一日葬 | 74.43万円 |
| 直葬・火葬式 | 49.56万円 |
出典:株式会社鎌倉新書「第7回 お葬式に関する全国調査(2026年)」
※掲載している金額は調査結果に基づく目安です。実際の葬儀費用は、地域・葬儀形式・参列人数・利用する施設・葬儀内容などによって異なります。
こちらも、「家族葬なら約96万円必要」「直葬なら約50万円必要」という意味ではありません。
同じ家族葬でも、参列者が10名の場合と30名の場合では、料理や返礼品などの費用が変わります。また、式場や祭壇、安置日数によっても総額は異なります。
表示されているプラン料金と実際の支払総額が異なることがあります
葬儀社のホームページや広告には「家族葬○万円〜」「直葬○万円〜」といった料金が掲載されています。
しかし、表示されているプラン料金だけで、葬儀に必要なすべての費用が含まれているとは限りません。
葬儀費用は、次のように分けて考えると分かりやすくなります。
- プランに含まれている費用
- 参列人数によって変わる費用
- 日程や状況によって必要になる費用
- ご家族の希望によって追加・変更する費用
これらを合わせたものが、実際に支払う葬儀費用の総額になります。
ホームページに掲載されている最初の金額だけで葬儀社を比較するのではなく、自分たちが希望する葬儀を行った場合に、最終的にどのくらいの金額になるのかを確認しましょう。
葬儀で追加費用が発生しやすい項目
追加費用と聞くと不安に感じるかもしれませんが、追加料金が発生すること自体が問題というわけではありません。
葬儀では、ご逝去の時点で火葬日や参列人数が決まっていないケースも多く、状況に応じて必要な内容が変わるためです。
| 追加費用が発生しやすい項目 | 金額が変わる主な理由 |
|---|---|
| 安置費用 | 火葬日までの日数が延びた場合 |
| ドライアイス | 安置日数に応じて追加が必要になった場合 |
| 搬送費用 | プランに含まれる距離を超えた場合 |
| 料理 | 参列人数が増えた場合 |
| 返礼品 | 必要な数量が増えた場合 |
| 式場・火葬場 | 利用する施設や条件が変わった場合 |
| 棺・祭壇など | ご希望により内容を変更した場合 |
大切なのは、「追加料金があるか、ないか」だけで判断することではありません。
どのような場合に、どの項目が、どの程度増える可能性があるのかを事前に説明してもらい、見積もりの段階で確認しておくことが重要です。
葬儀の見積もりで確認したい7つのポイント
葬儀費用について後から「思っていた金額と違った」とならないためには、見積書を受け取った段階で内容を確認することが大切です。
独立行政法人国民生活センターも、2026年6月に公表した葬儀サービスの料金トラブルに関する注意喚起の中で、見積書の受領・明細確認に加えて、可能であれば親族や第三者など複数人で打ち合わせを行うよう案内しています。
出典:独立行政法人国民生活センター「依然として多い葬儀サービスの料金トラブル-『家族葬だから安い』と思っていませんか?-」(2026年6月3日公表)
①プラン料金に何が含まれているか
まず確認したいのが、表示されているプラン料金の中身です。
棺、祭壇、遺影写真、搬送、安置、スタッフなど、葬儀に必要な項目のうち何が含まれているのかを確認しましょう。
②プラン料金に含まれていないものは何か
「含まれているもの」と同じくらい重要なのが、含まれていないものです。
火葬料や式場使用料、料理、返礼品などが別料金になっている場合もあります。「別途」と記載されている項目についても確認しておきましょう。
③参列人数によって変わる項目はどれか
料理や返礼品など、人数によって金額が変わる項目を確認します。
見積書に「料理10名分」と記載されている場合は、人数が増えた際の1名あたりの金額も確認しておくと、総額をイメージしやすくなります。
④日程によって増える費用はあるか
火葬場の空き状況などによって、ご逝去から火葬まで数日かかる場合があります。
その場合、安置料やドライアイスなどが追加になることがあるため、「何日分までプランに含まれているか」を確認しておきましょう。
⑤火葬料・式場使用料は含まれているか
火葬場や式場へ支払う費用が、葬儀社のプラン料金とは別になっている場合もあります。
葬儀社へ支払う金額だけではなく、葬儀全体で必要になる金額を確認することが大切です。
⑥宗教者へのお礼は別途必要か
僧侶による読経などを希望する場合は、お布施などが見積もりに含まれているか確認しましょう。
菩提寺へ直接お布施を渡す場合など、葬儀社の見積もりには含まれないこともあります。
⑦最終的な支払総額がどのくらいになりそうか
最後に確認したいのが、現在分かっている条件で、最終的にいくらくらいになりそうなのかという点です。
見積書に「○○一式」と記載されている場合も、その中に何が含まれているのか確認しましょう。
分からない項目について、「これは何の費用ですか?」「どのような場合に金額が増えますか?」と葬儀社へ確認して問題ありません。
見積もりより実際の支払額が増えることはあります
葬儀では、最初の見積もりより実際の支払額が増える場合があります。
例えば、打ち合わせ後に参列人数が増えれば、料理や返礼品の数量も増えます。また、火葬までの日数が想定より長くなれば、安置やドライアイスなどの費用が追加になることもあります。
ご家族の希望によって祭壇や棺などの内容を変更した場合も、見積もり金額が変わることがあります。
そのため、「最初の見積もりと請求額が一円も変わらないか」だけではなく、「何が変わると金額も変わるのか説明を受けているか」を確認することが大切です。
葬儀費用は「安さ」だけでなく総額と内容を比べましょう
例えば、「A社30万円」「B社40万円」というプランだけを見ると、A社の方が安く感じます。
しかし、A社には式場使用料や火葬料が含まれておらず、B社には含まれている場合、最終的な総額では結果が変わる可能性があります。
葬儀費用を比較するときは、次の条件をできるだけそろえて確認しましょう。
- 希望する葬儀形式
- 想定する参列人数
- 利用する式場
- 料理・返礼品の内容
- 安置にかかる費用
- プランに含まれていない項目
- 最終的な見積もり総額
一番安く表示されているプランを探すことより、自分たちに必要な内容を含めた状態で総額を確認することが大切です。
華の誠では必要なものを取捨選択しながら葬儀内容を調整できます
葬儀で必要なものや、大切にしたいことはご家族によって異なります。
華の誠の自社プランでは、決められたセットをそのまま利用していただくだけではなく、ご希望を伺いながら必要なもの・必要でないものを整理し、ご家族に合わせて葬儀内容を調整することができます。
「この項目は自分たちに必要なのか」「これは外すことができるのか」「追加するといくらになるのか」といった点も、見積もりを確認しながらご相談いただけます。
大切なのは、できるだけ多くのものを付けることでも、単純に金額だけを安くすることでもありません。
ご家族が希望するお見送りに必要なものを整理し、内容と費用の両方に納得したうえで決めることが大切だと華の誠では考えています。
華の誠で利用できる葬儀形式やプラン内容については、葬儀プラン一覧からご確認いただけます。
葬儀費用についてよくある質問
葬儀費用の相場はいくらくらいですか?
2026年に公表された全国調査では、葬儀費用の総額は96.73万円でした。なお、この調査の費用データは中央値で再集計されています。ただし、葬儀形式や人数、地域、利用する施設などによって実際の費用は異なります。全国調査の金額は、あくまで目安として考えましょう。
ホームページに書かれている料金だけで葬儀はできますか?
必ずしもその金額だけで葬儀ができるとは限りません。プランによっては火葬料、式場使用料、料理、返礼品などが別途必要になる場合があります。料金だけでなく、プランに含まれているものと含まれていないものを確認しましょう。
葬儀で追加費用がかかりやすいものは何ですか?
安置日数の延長、ドライアイス、搬送距離、料理、返礼品などは、状況や参列人数によって金額が変わりやすい項目です。また、ご希望によって棺や祭壇などの内容を変更した場合にも費用が変わることがあります。
見積もりをもらったら何を確認すればよいですか?
プランに含まれるもの・含まれないもの、人数によって変わる費用、安置日数による追加費用、火葬料や式場使用料などを確認しましょう。また、現在分かっている条件で最終的な総額がどのくらいになりそうかも確認しておくことが大切です。
家族葬にすれば葬儀費用は安くなりますか?
必ず安くなるとは限りません。参列人数が少なければ料理や返礼品などの費用は抑えやすくなりますが、搬送・安置・火葬・式場など、人数だけでは変わらない費用もあります。プラン料金だけでなく総額を確認しましょう。
葬儀費用について何も分からない段階でも相談できますか?
はい。葬儀形式や予算が決まっていない段階でも相談できます。希望するお見送りや想定する人数などを整理しながら、必要な内容と費用を確認していくことができます。すべてをご家族だけで決めてから相談する必要はありません。
まとめ|葬儀費用は相場だけでなく「何が含まれているか」を確認しましょう
全国調査による葬儀費用の相場は、予算を考えるうえで一つの参考になります。ただし、実際に必要な金額は、葬儀形式や参列人数、利用する式場、安置日数、ご家族の希望などによって変わります。
大切なのは「相場より安いかどうか」だけで判断するのではなく、何が料金に含まれているのか、どのような場合に追加費用が発生するのか、最終的な総額はいくらになるのかを確認することです。
見積書に分からない項目がある場合は、そのままにせず葬儀社へ確認しましょう。
華の誠では、ご家族の希望を伺いながら必要なものを取捨選択し、葬儀内容を調整することができます。まだ葬儀形式や予算が決まっていない段階でも、一つずつ整理しながらご相談いただけます。
監修者 髙橋 亮

株式会社ディライト 代表取締役 髙橋亮
葬儀業界が抱える人材不足と集客という2つの課題に対応すべく、葬儀業界専門の人材派遣や集客支援を2007年より行う。
中でも葬儀社比較サイト「葬儀の口コミ」は、公平性を担保した評価システムを採用し、業界最大級の利用者数を有するプラットフォームとして高く評価されている。
